2012年11月5日月曜日

【台湾の紹介シリーズ②】台湾で強く感じた歴史認識の重要性と中国(人)の存在について


こんにちは,久しぶりのブログ更新です。




先日の10月30日から11月3日まで台湾1周の旅に行っていました。今回の台湾旅行は前回のフィリピン旅行とは異なり個人でなく旅行会社が提供するツアーを利用しました。個人旅行のように自由度は高くありませんでしたが,台湾の観光名所を効率よく訪れることができたという意味で大満足の5日間でした。



今回は台湾5日間の旅で感じた(台湾における)「歴史認識の重要性」と「中国(人)の存在」に関することを写真&関連記事(書籍)を随時交えながら書いていきます。


(台湾における)歴史認識の重要性


私が(台湾における)歴史認識の重要性を痛感したキッカケは、ツアーに同行していた台湾人女性のツアーガイドの話によるものでした。バスでの移動をする間、彼女は長い時間をかけて台湾の歴史(政治、経済、地理、文化など)を私たちツアー客に説明していました。


ツアー客の中には「なんで台湾に楽しい観光で来ているのにもかかわらず、台湾の歴史に関する話を長々と聞かなくてはならないのか」という不満の声もありました。なぜ彼女がそこまで時間をかけてツアー客に説明するのかには、動機があると私は話を聞いていて感じました。


実は台湾訪問前に台湾ー四百年の歴史と展望』を読んでいたのでその理由がよく分かりました。実は、台湾という国は過去400年以上の長期に渡りオランダ鄭氏(鄭成功)政権清国日本国民党政権などのいわゆる「外来政権」に抑圧され、抵抗してきた厳しい歴史があるのです。かつて台湾に住んでいた先住民の多くが中国本土からの移民流入により迫害を受けたり、蒋介石が率いた国民党が主導して起きた「二・二八事件」という虐殺事件が起きたりするなど、台湾(人)という国は常に危険(危機)に迫られていました。


こういう歴史を経た中で、今の台湾は民主化と奇跡的な経済成長(海外市場で活躍するAcer、HTC、ASUSなどの超有名企業が生まれています)を結果的に果たすことができ、先進国の仲間入りを果たしました。台湾と比べて、日本という国の場合は戦後教育の中で、「歴史」について触れることがタブーであるかのような風潮や米国による統治時代があったとはいえ台湾のように常に危険(危機)と隣合わせではなかったため、歴史認識の重要性が国民レベルに浸透してこなかったのではないかと思います。


以前書いたブログ記事でも指摘しましたが、海外に行く前には必ず訪問予定国の歴史(などの基礎的知識)を知っておく必要があります。今回で言えば、仮に日本(人)において歴史認識の重要性が低かったとしても、台湾(人)においては歴史認識の重要性が非常に高い訳で、そのようなことを知らずに台湾という国を訪問しても、何も感じることも分析することもできません。台湾(人)にとって歴史認識は自分たちのアイデンティティー(価値観)に関わる重要な問題なのです。台湾人女性のツアーガイドのおかげで歴史の大切さを実感することができました。


*『台湾ー四百年の歴史と展望』(中公新書)は台湾訪問予定の方には必ず読んでほしい1冊です。これを読めば400年間に渡り外来政権により抑圧されてきた台湾(人)がなぜ歴史認識を重要視するかがよく分かります。


② (台湾における)中国(人)の存在


私が台湾滞在中に強く印象に残った場面の1つとして、宿泊施設、観光名所、食事会場に数多くいた「中国人観光客」の存在です。2008年に中国人旅行客による台湾への旅行が解禁されて以来、こちらの記事の指摘によると昨年上期までに延べ350万人の中国人旅行客が台湾に旅行をしたとのことです。これに加えて、台湾と中国の貿易は非常に活発な関係にあり、こちらの記事によると「2010年における台湾の対中国大陸の貿易収支は最高を記録」と書かれています。


このように台湾と中国は経済的な面で結びつきを強めている一方で、政治的には両国は「両岸政治」と呼ばれ緊迫関係にあるとされています。歴史・地理的認識として台湾は自国を中華民国、中国は中華人民共和国として別々の国であることを認識している一方で、中国は「台湾は中国領土の不可分の一部」という認識を持っており、長年にわたり中国が台湾に圧力をかけているのが現状です。



このような形で台湾と中国の両国は経済的には「近い関係」政治的には「遠い関係」を保持しているのではないかと思います。しかし、ここで台湾側において大きな懸念材料があります。それは、台湾が中国との貿易や観光業などの経済面での結び付きが強くなり中国への依存度が高まることで,政治面に大きな影響が及びかねないというのが現状です。つまり貿易や観光などの経済面をテコに、政治面で中国が台湾に「接近(中国と台湾の統一)」してくる可能性があります。従って中国が求める「戦争なき統一考えはこのような部分から派生するのかもしれません。


最後に、私は決して台湾を褒め、中国を否定している訳では決してありません。自分が精一杯考える得る限りの中で感じたことをまとめました。やはり、世界第2位の経済大国である中国という大きな存在を無視してビジネスをすることはもはや不可避だと思っていますし、台湾に限らず日本にとっても中国は非常に大事なパートナーであります。今後は両国について書籍や旅行を通じて学びを深めたいと思っています。


また、5日間ともに行動した台湾人ツアーガイドさんが旅の途中で話してくれた「総人口わずか2300万人の台湾という国はリーダーの考えや行動次第でいかようにもなってしまうので,誰をリーダーとして選ぶかにより国民の運命が決まってしまう」という言葉の重みを今も感じています。


参考記事


台湾の悩ましい“中国人特需” 旺盛な購買力と際立つ傍若無人ぶり
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/121016/
mcb1210160502010-n1.htm


2010年における台湾の対中国大陸の貿易収支は最高を記録
http://www.taiwanembassy.org/JP/ct.asp?xItem=179867&ctNode=1453&mp=202


中国人観光客の台湾訪問、3年半の収入が50億ドルに
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0129&f=business_0129_019.shtml



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